さまざまな料理に使うことができる万能な野菜であるじゃがいも。
じゃがいもの主成分はでんぷんですが、カロリーはお米の半分ほどであるためダイエット食材としても人気です。
また、ビタミンCや食物繊維などの栄養が含まれていますが、
特にカリウムが豊富で、血圧を調整してくれるため健康をサポートしてくれますよ。
また、皮の近くに栄養があるため、皮付きで調理すると良いでしょう。
そんなじゃがいもの育て方をご紹介します。
じゃがいもの基本情報
科名・属名:ナス科ナス属
学名:Solanum tuberosum
・春植え
植え付け期:3〜4月
芽かき:4〜5月
収穫時期:5〜6月
・秋植え
植え付け期:8〜9月
芽かき:9月
収穫時期:11〜12月
初心者の方は失敗しない春植えを選択しましょう。
適した環境

土
地植えの場合、種まきの2週間前に苦土石灰を全体に散布して耕します。
1週間以上前に堆肥と化成肥料を与えて再度耕します。
水はけが良く有機質の成分と相性の良い土が適しているため、
プランターでの栽培の場合、野菜用の培養土を活用すると便利に栽培できます。
おすすめの培養土
「ハイポネックス 野菜の培養土」

日当たり
日当たりの良い場所を好みます。
じゃがいもは葉っぱで光合成をすることにより、
地中のじゃがいもの実にでんぷんを溜めていく仕組みになっています。
大きいじゃがいもを収穫したい場合、日当たりは重要となります。
プランターでの栽培方法
用意するもの
・種いも
・プランター(深さが30cmのもの)
・培養土
・化成肥料
・鉢底石
・移植ゴテ
・園芸用ばさみ
種いもの準備について
じゃがいもは種いもを植え付けることで栽培します。
種いもはスーパーで販売している食用のじゃがいもではなく
ホームセンターや園芸店で販売されている種いも専用のものを用意しましょう。
種いもは販売されているものをそのまま植えるだけでは育ちません。
以下の手順に沿って準備を行いましょう。
種いもを購入したら、まずは芽を育てます。
この作業を「芽出し」と言います。
15〜20度くらいの温度で日当たりの良い場所において芽を育てます。
新聞紙などに種いもが重ならないように並べて、日光に当てましょう。
また、夜に冷え込む場合は布などを被せて温度が下がらないように調整しましょう。
芽が3〜5cmほど出てきたら、一つの種いもが40gくらいになるようにカットします。
カットする際は出た芽が均等に別れるようにしておきましょう。
カットした面を乾燥させるために2〜3日は日陰で乾燥させましょう。
すぐに植え付ける場合は草木灰を断面につけて植え付けます。
おすすめの草木灰
「JOYアグリス 草木灰」

プランターでの植え付け
プランターに鉢底石を敷き、その上に培養土を入れます。
培養土はプランターの半分くらいにしましょう。
芽出しした種いもを、芽を下にして植え付けます。
これを「逆さ植え」と言います。
種いもが軽く隠れるくらいに土を被せて、水やりを行います。
おすすめのプランター
「リッチェル 菜園上手 63型N」

芽かき
じゃがいもをしっかりと成長させるために「芽かき」の作業を行います。
芽かきとは間引きと似た作業で、芽を2〜3本ほどにしていきます。
芽かきは植え付けからやく3週間後に行います。
その頃には5〜10本くらい芽が出ていると思いますので、
その中でも茎がしっかりとしており、葉っぱが大きく緑が濃いものを残し
状態の悪い芽を優先して芽かきしましょう。
芽の根元を押さえながら、芽を細かく左右に動かしながら引き抜きます。
すべて芽かきが終わったら、残った芽が上に伸びるように土寄せしておきましょう。
その際に追肥も忘れずに行いましょう。
育て方

水やり
基本的には土の表面がしっかりと乾いたら水やりを行います。
じゃがいもは乾燥気味の環境を好みますので、
よく観察しながら水やりを行いましょう。
肥料
じゃがいもは先ほど紹介した芽かきのタイミングと
株が成長して蕾ができたタイミングで追肥しましょう。
株元から少し離したところに追肥してください。
チッ素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)のバランスが良い肥料を与えましょう。
おすすめの化成肥料
「住友化学園芸 マイガーデン ベジフル」

病害虫
じゃがいもは「疫病」に注意が必要です。
葉に灰褐色の病斑が現れてますので、早めに見つけて取り除くようにしましょう。
害虫はアブラムシやネキリムシなどに注意が必要です。
葉っぱの裏など、よく観察して見つけ次第すぐに取り除きましょう。
もし駆除できない場合は、殺虫剤で対策しましょう。
おすすめの殺虫剤
「住友化学園芸 ベニカベジフルスプレー」

収穫

収穫の合図は葉っぱを目安にすると良いです。
葉っぱの約8割が黄色く枯れてきたら収穫のタイミングです。
収穫の日は晴れており、土がしっかりと乾燥している状態で行いましょう。
掘ったじゃがいもは日陰で乾燥させて、風通しの良い冷暗所で保管してください。
じゃがいもの花はどうすれば良い?
じゃがいもは成長過程で花が咲きます。
花に栄養が入ってしまい、じゃがいもの成長に影響があってはいけないので
花が咲いたら、花は取り除くようにしましょう。
じゃがいもの種類
2代品種である「男爵薯(だんしゃくいも)」と「メークイン」
男爵薯は日本の代表的な品種で、ホクホクとした食感が特徴のため
ポテトサラダなどの料理に向いています。
一方、メークインはしっとりとしているのが特徴のため
煮物などと相性が良いですよ。
他にもコロッケなどに向いている「キタアカリ」や、
カロテンの含有量が豊富で洋食に向いている「インカのめざめ」など
様々な種類がありますので、好みのじゃがいもを見つけてみてくださいね。

初心者には比較的育てやすい「じゃがいも」
ご自宅で栽培しながら、採れたてのじゃがいもを使って
色々な料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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