ズッキーニは見た目によらず、とても栄養が豊富な野菜です。
ビタミン類(ビタミンCやビタミンB群など)が豊富に含まれており、
美肌効果や免疫力アップ、疲労回復などに効果的と言われています。
また、食物繊維も豊富なので、腸内環境を整えてくれますよ。
そんなズッキーニを初心者の方でも簡単に栽培できるように
プランターでの栽培方法や、受粉の方法や病気・害虫の対策方法など詳しくご紹介します。
基本情報

英名:Zucchini
別名:ペポカボチャ
科名・属名:ウリ科 カボチャ属
種まき時期:4月〜5月
植え付け時期:5月上旬〜6月上旬
収穫時期:6月〜9月
主な病気:うどんこ病、べと病、炭疽病、モザイク病
主な害虫:アブラムシ、ウリハムシ、ハダニ、ヨトウムシ
適した環境
土
地植えの場合、種まきの2週間ほど前に苦土石灰をまいて良く耕し、土壌のpHを整えます。
また、種まきの1週間ほど前に化成肥料を追肥すると良いでしょう。
プランターで育てる場合は、市販の野菜用培養土で栽培しましょう。
おすすめの培養土
「ハイポネックス 野菜の培養土」

日当り
日当たりと風通しの良い場所で栽培してください。
種まきや植え付け時期の頃は、まだ朝晩が冷え込む恐れがあるため
寒冷沙で覆うなど対策をしてあげると良いでしょう。
反対に暑くなってくると、強い日差しには弱いため、風通しがよく適度に日が当たる場所が望ましいです。
プランターでの栽培方法
用意するもの
・ズッキーニの種
・プランター
・野菜用培養土
・肥料
・支柱
・鉢底石
・移植ゴテ
・選定ばさみ
・麻ひも
おすすめのプランター
「リッチェル 菜園上手 ジャンボ 65型」

手順
プランターに底が見えなくなるくらい鉢底石を敷きます。
野菜用培養土をプランターの縁から3cmくらいの位置まで入れます。
たっぷりと水やりをして、全体を湿らせましょう。
種まき
プランターの真ん中に指で深さ1cmの穴を2つ作ります。
穴と穴の間は5cmほど空けておくと良いでしょう。
それぞれの穴に種を1粒ずつ入れます。
軽く土を被せて、手で押さえます。
種まき後も種が流れてしまわないように優しく水やりを行ってください。
間引き
種まきから1週間くらいで発芽します。
双葉がしっかりとして、本葉が出たら、生育の良い方を残し
もう一方は根元をハサミでカットして間引きます。
引っこ抜いてしまうと、残す株の根っこを傷つけてしまう場合があるため注意しましょう。
育て方

水やり
種まきや植え付けのあとはたっぷりと水やりを行いましょう。
普段は土が乾いたら水やりを行いましょう。
土が湿っている状態の時は水やりは不要です。
肥料
本葉が5〜6枚になったタイミングで2週間に1回程度追肥をしましょう。
1回の目安量はおおよそ10g程度です。
葉っぱの色が悪くないか確認しながら肥料を与えると良いでしょう。
おすすめの化成肥料
「住友化学園芸 マイガーデン ベジフル」

支柱・誘引
高さが20cmを超えたら支柱を立ててあげましょう。
株から5〜10cmほど離れた場所に支柱をしっかりと差し込んで立てます。
つるが伸びてきたら、自然につるが支柱に絡まるように誘引します。
もし上手く誘引できない場合は、麻ひもなどを使って支柱に茎を軽く結んで誘引しましょう。
人工授粉

雄花と雌花の見分け方
花の下に膨らみがなく、茎がまっすぐ細く伸びているのが雄花です。
一般的に雌花より先に雄花の方が先に咲きますよ。
花の下に「子房」膨らみがあるのが雌花です。
最適な時間帯
朝の早い時間帯が最適です。
ズッキーニの花は朝は咲いていますが、昼頃にはしぼんでしまいます。
朝の方が受粉能力が高いのでおすすめします。
手順
受粉当日に受粉したい雌花と一緒に開花した雄花を茎の根元から摘み取ります。
雄花は元気で花粉がたくさんついている花を選びましょう。
摘み取った雄花の花びらを全部取り除きます。
雌花の中心の雌しべに、雄花の中心の雄しべを優しく擦り付けます。
全体にまんべんなく花粉がつくようにしましょう。
できれば、複数の雄しべの花粉をブレンドすると受粉率が上がりますよ。
人工授粉が成功した場合、数日後には雌花の下の膨らみが大きくなります。
失敗した場合、しぼんで落ちてしまいます。
また、人工授粉は晴れの日に行いましょう。
雨の日の場合、花粉で濡れていると受粉しにくい場合があります。
病害虫
うどんこ病は整枝を行い、風通しを良くすることで対策しましょう。
また、乾燥する時期には水を切らさないようにすることも必要です。
アブラムシは早めに駆除し、ハモグリバエは即効性のある殺虫剤を株全体に
散布することで対策します。
おすすめの殺虫剤
「住友化学園芸 ベニカベジフルスプレー」

摘心
ズッキーニの摘心(てきしん)は、いわゆる主茎の成長点を摘み取る作業は行わず、
わき芽の整理や先ほどお話した古くなった葉っぱをカットする葉かきを行い、
株の成長をサポートし、収穫量の安定を目指すことが一般的です。
特にプランター栽培の場合、限られたスペースで栄養を行き渡らす必要があるので、
適切なタイミングで摘心してあげてくださいね。
収穫
開花してから一週間から10日後くらいが目安です。
品種にもよりますが、20cmくらい、太さが5cmくらいになった頃です。
見た目は色が濃くツヤがあるものを選ぶと良いでしょう。
夏場は気温が高いため、1日で大きくなるのを実感しますので、毎日観察することをおすすめします。
大きくなりすぎてしまうと、皮が硬くなり、味が落ちてしまいます。
実の付け根から伸びる茎(果梗)がついています。
果梗を少し残し、ハサミまたはナイフでカットします。
収穫した実の付近の葉っぱは、役目を終えているので
風通しを悪くしたり、病害虫の発生の可能性があるので一緒にカットしましょう。
次の実の成長が期待できますよ。

ズッキーニは人工授粉の方法が難しいと思われがちですが、手順通りにやれば問題なく栽培することが可能です。
味付け次第でメイン料理にもなるズッキーニ。ぜひご自宅のお庭やベランダなどで家庭菜園に挑戦してみてくださいね。
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