スナップエンドウ(スナックエンドウ)はビタミンCが豊富で、
ビタミンB1、ビタミンK、食物繊維なども多く含まれており、栄養が豊富な緑黄色野菜です。
そんなスナップエンドウをベランダやお庭などで育てる方法とは?
土づくりから病気や害虫などの対策方法など詳しい栽培方法をご紹介します。
基本情報

英名:Snap pea
別名:スナックエンドウ
科名・属名:マメ科 エンドウ属
種まき時期:3月(春まき)10月(秋まき)
植え付け時期:3月下旬〜4月上旬(春まき)11月〜12月上旬(秋まき)
収穫時期:5月〜7月(春まき)4月~6月(秋まき)
主な病気:うどんこ病、モザイク病、褐斑病
主な害虫:アブラムシ、ハモグリバエ、ヨトウムシ
適した環境
土
スナップエンドウは酸性の土壌を嫌いますので、土壌のpHを整える必要があります。
地植えの場合、まずは苦土石灰を全体に散布して耕します。
次に、種まきの1週間以上前に化成肥料を与えて耕しておきましょう。
プランターで育てる場合、市販の野菜用培養土で栽培しましょう。
おすすめの培養土
「ハイポネックス 野菜の培養土」

日当り
日当たりと風通しの良い場所で栽培してください。
十分な日当たりが確保できない場合、茎や葉っぱの成長が悪くなったり、
花が少なくなり、実のつきが悪くなってしまうため注意が必要です。
プランターでの栽培方法
用意するもの
・プランター(深さ30cm、幅60cm以上のもの)
・スナップエンドウの種
・野菜用培養土
・化成肥料
・支柱(高さ1.5m~2nくらいのもの)4本
・鉢底石
・移植ゴテ
・選定ばさみ
・麻ひも
・防虫ネット
幅が60cm以上のプランターであれば、3〜4株を栽培することができますよ。
おすすめのプランター
「リッチェル 菜園上手 63型N」

種の準備
スナップエンドウの種は硬いので、
種まきの前日に水に浸しておくと発芽しやすくなります。
あまり長く浸すと腐ってしまうため、10時間くらいが目安です。
手順
プランターに底が見えなくなるくらい鉢底石を敷きます。
野菜用培養土をプランターの縁から5cmくらいの位置まで入れます。
株間20cm程度を目安に、指で深さ2cmの穴を作ります。
3~4粒くらいを穴に入れて、上から土を被せて軽く押さえます。
種まきの後はたっぷりと水やりを行います。
ただし種が流れてしまわないように、優しく水やりをしてくださいね。
種選びのポイント
ご自宅のベランダなど小さなスペースでの栽培を予定している方は
「つるなし種」をおすすめします。
「つるあり種」は草丈が高くなりますので、支柱を立てるなど工夫が必要です。
もし、苗から栽培する場合は、以下の点に注意して選びましょう。
・ポットの底から白い根っこが出ている
・茎が太くしっかりしている
・葉っぱの色が濃く、葉の裏などに病害虫の被害がない
・本葉が4枚程度の苗で双葉が枯れていない
初心者の方は苗から育ててみると失敗が少ないかもしれません。

間引き
種まきから1週間~10日間くらいで発芽します。
生育の良い株を1~2株残し、そのほかの株は根元をハサミでカットして間引きます。
引っこ抜いてしまうと、残す株の根っこを傷つけてしまう場合があるため注意しましょう。
次に本葉が2~3枚くらいになったタイミングで
生育の良い方を残してカットします。
おすすめの選定ばさみ
「CHIKAMASA 摘花・野菜鋏」

育て方
水やり
種まきや植え付けのあとはたっぷりと水やりを行いましょう。
普段は土が乾いたら水やりを行いましょう。
土が湿っている状態の時は水やりは不要です。
肥料
化成肥料を2月〜3月に追肥しましょう。1株につき15gほどが適量です。
追肥することえ収穫量を増やすことができます。
おすすめの肥料
住友化学園芸「マイガーデンベジフル」

支柱・誘引
高さが20cmを超えたら支柱を立ててあげましょう。
つるありの場合:約200cm、つるなしの場合:約120cm
株から5〜10cmほど離れた場所に支柱をしっかりと差し込んで立てます。
つるが伸びてきたら、自然につるが支柱に絡まるように誘引します。
もし上手く誘引できない場合は、麻ひもなどを使って支柱に茎を軽く結んで誘引しましょう。
病気・害虫
うどんこ病は整枝を行い、風通しを良くすることで対策しましょう。
また、乾燥する時期には水を切らさないようにすることも必要です。
アブラムシは早めに駆除し、ハモグリバエは即効性のある殺虫剤を株全体に
散布することで対策します。

摘心(てきしん)
スナップエンドウのかぶを健康に保ち、収穫量を増やすために摘心します。
摘心とは、一番太い茎の先端を摘み取る作業のことを言います。
一般的に孫づるが伸びたタイミングで摘心します。
収穫
主流の秋まきの場合、収穫は4月中旬頃から始まり、5月に最盛期となり、6月中旬頃までとなります。
長く栽培したい場合は、一気に収穫するのではなく、こまめに収穫しましょう。
スナップエンドウは鮮度が落ちやすく、日持ちしないため
収穫してすぐに食べることをおすすめします。
収穫した直後の甘みのある状態を保つためには、
急速に冷却してから冷蔵庫で保管してみてはいかがでしょうか。
収穫の際にボウルに氷水を用意し、冷やしながら収穫すると良いでしょう。

スナップエンドウは下処理をきちんと行うことで
食感よく、素材のままの美味しさを味わうことができます。
筋をしっかりと取り除き、10〜20秒ほど茹でた後に
水にさらすと、シャキシャキとした食感を楽しむことができます。
ぜひ試してみてくださいね。
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